声優という職業は、日本にしかない

アニメ豚

ゲームをやっていて、ふと気になった、

NTE ↑やってて、気分的な問題だが、 いまいち馴染めなかった、日本語で初めてみたら、、 Mintとか天然キャピキャピgirlの声のトーンがやや辛い、、

英語版で進めていると、キャラクターの声のトーンがキツくない、 というか日本アニメほど萌え萌えしてない、 「こういう声優って、海外にも養成所みたいなものがあるのかな」 という疑問が生まれた、 日本だとアニメ・声優という文化領域がしっかり確立されているが、 欧米はどうなのか、

調べてみたら、予想以上に日本が特殊だった、


アメリカには、声優専業の養成所がほぼない、

声の仕事はあくまで「俳優の副業」として扱われている、 スクールに入って「声優を目指す」というキャリアパスが存在しない、 代わりに俳優として活動しながら、エージェント経由で声の仕事を取っていく、

さらに1992年の『アラジン』以降、状況はより複雑になった、 ロビン・ウィリアムズを起用したことで、 「有名俳優を声優にしてマーケティングに使う」モデルが定着した、 今のハリウッドアニメは、誰が声をやるかがほぼ宣伝の一部になっている、 これでは専業声優が育つ土壌が生まれない、

イギリスはBBCラジオの歴史があるぶん、 「声の演技は専門職」という認識は強い、 ただし日本ほど分業化はされていない、


日本はまったく違う、

声優養成所が全国に約130校存在する、 現役声優は1,500人以上、 NHKが1941年に養成プログラムを開始した歴史があり、 1970年代からアニメ専業声優というキャリアが独立した職業として成立している、 ファンクラブがあり、ライブイベントがあり、音楽活動がある、 声優がアイドル化するほどの文化として定着している、

なぜ日本だけここまで分業化したのか、

答えは単純で、需要の問題だ、 年間のアニメ本数、ゲームのボイス量、ラジオドラマの規模、 この総量が「声だけで生計を立てられる人間」を大量に必要とした、 供給が追いつかなくなったから養成所が生まれ、 その養成所がキャリアの入口になった、 アメリカはその需要規模がなかったから、専業職の生態系ができなかった、


シンプルな産業構造の話ではあるが、面白いと思うのはその先だ、

今、海外でも日本アニメの需要が爆発的に増えている NetflixやCrunchyrollで日本のアニメが世界中で見られるようになり、 英語吹き替えの需要も増えた アメリカでも日本式の専業声優を目指す動きが少しずつ出てきている 「声優学校」と明示したプログラムはまだ少ないが オンラインコースや専門ワークショップは増えつつある、

日本が70年代に作った専業エコシステムが 今になって輸出されようとしているかもしれない、


もう一つ、正直に書いておきたいことがある、

日本語音声でゲームをやっていると、 キャピキャピ系のキャラクターが出てきたとき、 高音がちょっときつい瞬間がある、 声優さんが悪いわけじゃない、そういう演出だから、 でも、それなりのヲタ耐性がある人間でも、疲れる瞬間がある、

英語音声にすると、アニメ的な喋り方の「型」はあるんだが、 日本の専業声優ほどの振り切り方をしないので、落ち着きがある、 専業感がないぶん、耳に入りやすい、

というか、萌え萌えボイスは劇薬だなとあらためて感じた、 味にはなるけど、強すぎると辛い

ハルヒの英語ローカライズは、それが極まった例だった、 あれは傑作で、英語教材として聞いていたくらい自然だった、 ただ、あれは特別すぎるので、一般化した例えにはできないほど優れてた

ともあれ、キャピキャピ萌え萌え成分を回避したいときに English音声を選ぶという手は、ゲームでも使えるオプションとして覚えておいていい、 日本の声優エコシステムが生んだ「専業的な振り切り」は クオリティでもあり、耳の好みの問題でもある、


録音ブースの内側 Photo: Yahoo Inc. / CC BY 2.0 — via Wikimedia Commons

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