【Chrono Trigger】30年前のゲームなのに「ストレス」がない。UIとレベルデジザインの完成度について(プレイ記録 #02)
ゲーム
はじめに:なぜ今、クロノ・トリガーなのか 最近、Steam版の『クロノ・トリガー』をプレイしながら、ついでに録画(アーカイブ)を残している。 専業YouTuberのように実況をするわけではない。これは、いちクリエイター志望としての「構造解析」であり、優れたシステムへの「巡礼」みたいなものだ。 12/07のプレイログから、気づいたことをメモ書きから起こしておく。
- 「完成された」操作感とUI 今のところ4時間ほどプレイしたが、驚くべきことに「不満がない」。 これは30年前のスーパーファミコン時代のゲームだ。通常、レトロゲームを今の環境で遊ぶと、多かれ少なかれ「昔のゲーム特有の摩擦(操作性の悪さ、テンポの悪さ)」を感じるものだが、それが全くない。 十字キーとABXYボタンで完結するRPGとしての完成度が高い。 ストーリーへの導入がスムーズで、システムが物語の邪魔をしていない。 身体に馴染むというか、ストレスフリーな設計。これは現代のスマホゲーや複雑化したRPGが見習うべき「引き算の美学」かもしれない。
- アリスドーム北の地下水道:ギミックと誘導の妙 アリスドームの北にある地下水道(システム復旧ミッションのような場所)へ。 入っていきなり「大きなガードボス」のような敵が出てくる演出に、まず「斬新さ」を感じた。普通は奥にいるものだからだ。 ここでのバトルの調整が素晴らしい。 初見ではギミックが分からず反撃を食らった。「3体いるときは反撃する」というようなヒントテキストが小さく出るのだが、これの出し方が絶妙にありがたい。 初見殺しではあるが、理不尽ではない。 2ターンくらい攻撃を食らっても、ギミックさえ見抜けば立て直せる「遊び(allowance)」がある。 この「厳しすぎず、温すぎない」バランス調整。プレイヤーに学習させる余地を残すレベルデザインは、Webtoonの「読者に展開を予想させて、納得させる」構成にも通じるものがある。
- 魔王軍のアジト(西の洞窟):見た目と能力のギャップ 「時の最果て」で老人とスペッキオに会い、AD1000(現代)を経由して、AD600(中世・魔物が住む時代)へ。 西の洞窟でのバトルは、明らかに「魔法のチュートリアル」として機能していた。物理攻撃が効きにくい設定になっているためだ。 面白かったのが、ここの奥にいるボス(ヘケラン)。 ビジュアルはどう見ても「脳筋(パワータイプ)」なのに、実際はゴリゴリの「魔法キャラ」という設定。 「見た目はパワー系、中身は魔法使い」 このギャップが良い。最初は違和感があったが、そうと分かると、あの厳つい見た目が逆にかわいく見えてくるから不思議だ。キャラクターデザインにおいて「見た目通りの性能にしない」という外し方は、キャラへの愛着を湧かせるフックになる。勉強になる。
- 王道ストーリーの「推進力」 その後、未来へ行ったり過去へ行ったり。「ラボスみたいな厄災があって、世界を救いに行こう!」という、まさに王道ストーリー。 ひねくれた現代的な視点で見れば「単純」かもしれないが、この「目的の明確さ」こそが、プレイヤー(読者)を迷わせないUIの一部になっていると感じる。 ちなみに、ダンジョンの宝箱を取り逃したルートがいくつかあった気がする。また通るときがあったら寄ってみようかと思う。