聖剣グランドリオンを巡る時間旅行:小学生の僕が見た英雄と、MP枯渇に喘ぐ現在の僕。
ノスタルジーという名のゲートをくぐって
大人になってから、ふと昔のゲームをプレイしたくなる瞬間はないだろうか。僕にとって「クロノ・トリガー」は、まさにそんな存在だ。それは単なる懐古主義ではなく、思考のOSに深く刻み込まれた原体験への回帰に近い。
この完璧なゲームデザインの傑作から、当時とは違う何かが見えるかもしれない。 今回は、steamのプレイメモを片手に、物語の序盤の大きな山場である「伝説の聖剣グランドリオン」復活の旅路を振り返ってみたい。
グランドリオン修復に見る、見事なシステム的誘導
ストーリーの糸をたぐると、実に美しい「フラグ管理」の連鎖が見えてくる。 【A.D.600】呪われた英雄カエルとの出会い。折れた聖剣が、物語の「鍵」として提示される。 【A.D.1000】現代に戻り、鍛冶屋ボッシュに修復を依頼。しかし、素材が足りないという新たな課題(フラグ)が立つ。 【B.C.6500】修復に必要な鉱石「ドリストーン」を求め、一気に時を遡り原始時代へ。そこで新たな仲間、エイラと出会う。 この流れ、元SEの視点から見ると惚れ惚れするほどだ。「グランドリオンの修復」という親タスクを達成するために、プレイヤーは自然な形で各時代を巡る子タスクへと導かれる。これは単なるお使いクエストではない。プレイヤーを飽きさせず、世界の広がりと物語の深さを同時に体験させる、見事な導線設計と言えるだろう。
- ゼナンの橋の攻防戦:小学生の記憶と「ゴリ押し」の現実 さて、システムデザインの美しさに感心する一方で、僕の実際のプレイはどうか。 ゼナンの橋で、ここで立ちはだかる「ビネガー」は、死んだ兵士を使役するネクロマンサー的な存在だ。 大きなドクロボス(ジャンクドラガー)。上半身と下半身が分かれてて、ファイア、アイスにそれぞれ吸収されてたかな?いまいちこのギミックが見抜けなかった。 そう、このボスには弱点属性のギミックがあったはずなのだ。しかし、小学生の頃の僕も、そして現在の僕も、その「正解」をスマートに見抜くことはできなかった。 結局、どうしたか。 反作用ダメージ300くらい与えられて上半身をゴリ押しして倒した。 最後にMP枯渇して、エーテルつかいまくった。 身も蓋もない「ゴリ押し」である。 目の前の壁を腕力でこじ開けようとする悪癖。そして、小学生の頃は無限に思えたMPが、今や有限なリソース(集中力、体力)のメタファーとなり、あっけなく枯渇していく。この現実は、なかなかに苦い。
- グランとリオン、そして「友人の記憶」 デナドロ山にて、聖剣グランドリオンを守る兄弟、グランとリオンとのボス戦。 ここでふと、小学生時代の記憶がフラッシュバックした。 「友達の家で、横でプレイを見ていた」という、あの感覚だ。
"カマイタチで風を払う"
そんな断片的な記憶を頼りに、クロノを待機させる。これが正解だったのかは定かではない。 結局ここでも「反作用ボム」への依存と、MPが枯渇すれば「エーテル」をガブ飲みする「札束(アイテム)で殴る戦法」を展開してしまった。
小学生の僕は、もっとスマートに戦っていたはずだ。今の僕は、MPというリソースを「輸液」のように管理し、枯渇すれば即座に補充する薬剤師的な立ち回りしかできない。 だが、勝てば官軍。折れたグランドリオンを入手し、カエルに会いに行く。
アイテム的にはシルバーイヤリング?だったかな、この山ダンジョンの途中で手に入れたアクセサリアイテムがすごい、 消費MP1/2はかなり強アイテム
これは、アタッカーとしてのクロノ、 ヒーラーとしてのマール、? どちらに持たせるのがいいのだろう? とりあえず、マールに装備していく方針
- 原始の宴、そしてボッシュの謎 ボッシュに剣を見せに行き(AD1000?)、修復には「ドリストーン」が必要だというフラグが立つ。 舞台は一気に BC6500、原始時代へ。 古代編。エイラ。集落でのウェルカムパーティー。 原始人に襲撃される ← いまここ。
【まとめ】あえて、「ゴリ押し」で時空を超える旅へ
こうして振り返ると、クロノ・トリガーというゲームの持つ「システム設計の美しさ」と、僕自身の「力技で進むプレイスタイル」の歪な対比が浮かび上がってくる。 だからこそ、あえて、攻略サイトやチャートの類は、まだ見ないでおこうと決めた。 このまま力技で進めば、いずれどこかで完全に手も足も出なくなり、詰む(スタックする)日が来るかもしれない。 だが、それこそが、予定調和のない、本当の意味での「時空を超える旅」なのではないだろうか。小学生の自分が見た英雄の姿を追いかけながら、MPを枯渇させ、エーテルをがぶ飲みし、それでも進む。そんな非効率で不格好な冒険を、もうしばらく続けてみようと思う。 どうやら、僕の喧騒に満ちた旅は、まだ始まったばかりのようだ。