Judy and Marry「Lover soul」

回顧楽曲記

新百合飯店に先週行った、担々麺にハマった。 味が濃くて、ドロっとしている。

それはそうと、新百合飯店は90年代J-POPがかかっている。 有線なのかSpotifyなのか、店長さんがアラフォー世代で、 自前のプレイリストじゃないかと予想している。そうであってほしい。

先日はJudy and Maryの「Lover Soul」が流れた。 1000回くらい聴いて育ってきた曲なので、 イントロの最初の1フレーズでイントロクイズが正解できる。

ジュディマリはギターがすごい。

中〜後期の「そばかす」「Lover Soul」は、ほんとうにアートの領域に入っている。 コードから離れて、ボーカルの横でずっと自由に喋りつづけている。 リズム隊とYUKIがストーリーを進める横で、 ギターだけが別の時間軸で動いているみたいな。

で、今回あらためてちゃんと聴いて、気づいたことがある。

この曲、1サビが終わったあと、長いブリッジが展開するんだよね。 普通のJ-POPなら間奏→2A→2サビと流れるところを、 「Lover Soul」は1サビからそのまま、けっこう長い時間をかけてブリッジで膨らんでいく。

そしてその先の2サビが、静かな1フレーズのボーカルだけ。 ほとんど着地しないまま、そのまま大サビへ落ちていく。

盛り上がって、長く溜めて、静かに一言だけ言って、ドン。 文字で書くとシンプルだけど、これが体で体験されるときの感覚が、完全に映画的なんだよな。

楽器って、音の高低・大小・長短を物理的に出すものだから、 それ自体では言語を表現できないはずなんだが、 ある演奏・ある楽曲では、あたかも楽器が歌って、喋っているような感覚になる。 もちろん受け取り側の錯覚なんだけど、 その錯覚が最高潮になるのが、落ちサビのあとのギターラインだ。

心地よい夢が終わってしまうことをわかっているけど、 その夢に浸っている歓びを味わわせてくれるような着地。

僕はこれ以上、この曲の良さを言語化できない。 ギターラインが盛り上がるところで、ただ心が震える。それだけだ。

是非聴いてみてほしい。

次回は、次に流れた grapevineの「ひかりについて」 について書きたい、

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